メールでアドバイス
2000年当時の「電話でレッスン」の生徒さんへの塾長からのアドバイスです。
旧ホームページからの転載です。
(「電話でレッスン」は現在は「スカイプでレッスン」です。)
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Bさんへ(2000年8月26日)
Subject: 補足します
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電話で言ったことに補足します。
靴で言えば、「履きこなす」。
自分の口の筋肉とその動きの場合は何と言えば本当に適切な言い方なのか、難しいのですが、「使い込む」「鍛え込む」という感じで口を動かして下さい。
その場合に、最初にテープを聞くのはイントネーションをつかむことを主眼にして下さい。
イントネーションをつかまえたら、多少日本語くささが混じってもいいですから、
1.おとなしい音でテープのイントネーションの通りに音をつなげる。(なめらかさを作る)
2.ひとつながりの音をとぎらせないように、細心の注意を払って、徐々に強くはっきりさせていく。(なるべく発音記号通りに)
3.音がしっかりしたと思ったら、思い切り強くはっきりと言い続け、スピードをあげていく。
4.強くはっきりと口が動く状態で、最高速度を出す。
以上の過程をおろそかにせずに練習して下さい。
あせって、早めに「激しい動き」に入ってしまうと、音の連続が壊れ、「ジャム」になってしまいがちです。どの程度の音の連続性が得られたらどの程度に速めたり、強くはっきりさせていくべきかは試行錯誤しながらつかんで下さい。
この全課程をやると必ず口の筋肉が痛くなるはずです。
普段の30分の電話でのレッスンは、「技法グラウンド」と言います。
上に書いた1~4の練習は、「回転読み」と言います。小学館文庫で書いたものと同じで、自分一人だけで行う練習です。
力がついてくれば、新しい文について「回転読み」を行うことももちろんできますが、今のうちは、電話のレッスン(「技法グラウンド」)でやり終わったところ(特にテスト範囲)に関して、「回転読み」で激しく練習しておいて下さい。
私が一回言ったものを五回繰り返し言えるという口の動きの質は最低レベルの質だと考えて下さい。この最低レベルの質が確保できたら、自分で「回転読み」の坩堝に入れて、激しい口の動きに持ち込んで下さい。
今のうちは、同じ文章を、 「技法グラウンド、一回→五回」 → 「回転読み」 の手順で激しい練習に持ち込んで下さい。
口の全体にゆさぶりをかけるというか、激しく使い込むことを済ませてから、再度テープの音を媒介にして下さい。
テープのネイティヴの音では、短く弱くても発音されているのに、日本人がスピードについていくことを優先して、飛ばしてしまう音があります。激しい口の動きをきちんと通してから「なめらかさ」と両立させると、弱い子音などを弱いままに発音しつつなめらかに言える状態になります。
激しい口の動きを通してから、テープを媒介にする時は、どこを弱く(おろそかに)言うのかに気を付けて媒介して下さい。弱く短くおろそかに言うべきところをそのように言えるように修正します。
たどるべき順序だけを書きますと、
日本人の癖のある英語の音づくりでいいから、テープのイントネーションでなめらかさを作り、次に強くはっきりと激しく口を動かして、なめらかさと両立させる。 → テープの音を媒介にし、修正する。
この順序で練習してみて下さい。
(註:現在は、テープの音声は使用していません。 2010年5月 村田)
(註2:上の「註」について。Bさんへのアドバイスの中の「テープを聞く」という部分から、私は、当時はレッスン用に生徒さんがテープを用意するようになっていたのだと勝手に思い込んでしまいました。(本当は、当時もレッスン用にテープを買ってもらうということはありませんでした。)
私は、現在のレッスンではテープを使っていない、という意味で、
>(註:現在は、テープの音声は使用していません。 2010年5月 村田)
という注釈を加えてしまいました。
塾長から、この文章は一人でやる練習について書いたものであるから、この「註」には意味がない、と指摘をうけました。また、当時もレッスン用にテープを使ってはいない、と指摘されました。
私の勝手な思い込みから間違いを書きこんだことを、ここにおわびいたします。
ここに出てくるテープとは、映画のセリフを、映画の中で話されている速度よりゆっくりめに録音してある市販のテープのことです。
2000年当時から、生徒さんたちから「テープは買った方がいいのかどうか。」という問い合わせがあったそうです。塾長は、買ってもいいし、買わなくてもいい、とアドバイスしてきたそうです。Bさんは、すでに自分でテープを買われていたので、テープを使った練習についてアドバイスしたということでした。
テープの扱いについて塾長は、「テープは、買っても買わなくてもいい。激しい練習をすれば、そんなものを使わなくても、映画の音声をそのまま聞き取ることができるようになる。」と言っていました。 2010年5月24日 村田晴彦)
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From: 根石吉久
To: Hさん (滋賀県)
Subject: 驚いています(2000年8月27日)
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音のひとつひとつがとてもきれいな音なので驚いています。
ああ、こんなふうに俺は言えないなあと思いながら、レッスンをやらせていただいています。私は自分の音と比べると、Hさんの音に「正しさ」を感じます。
このきれいな音に、強さが出てくるといいと思っています。強さを備えるための練習に関して、小学館文庫に書いたこととダブリますが、8月26日のBさん宛のメールを参照していただきたく思います。
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From: 根石吉久
To: 大友さん (奈良県)
Subject: 音について
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夏期講習ごくろうさまでした。私の塾は夏期講習をやらず、逆に休みをいただいているので、夏はむしろ楽しみにしています。
s音を日本語の「シ」で代用するのが最初少し気になりましたが、短期間でクリアされてしまいました。
大友さんに非常に特徴的なのは、イントネーションとリズムが非常にうまいことです。これは大いに有利なことです。歌や音楽から英語に入った方の特徴かもしれません。
私は行儀が悪いので、外国人と食事をしているときに、例えば I don't know. と言おうとして、口のものを入れたまま、「ん ん ん」のように言ったりしますが、ちゃんと I don't know. として通じたりします。発音よりも、イントネーション・リズムの方が「通じる」ことだけに限れば大事だという証拠です。
英語の音については、地域差、個人差があって当然で、日本人が日本語の音に影響された英語の音をしゃべるのもきわめて自然だと思っています。通じないと困るが通じさえすればいい。大友さんの音は十分に通じる音ですが、私の生徒さんの中には、通じる音にするために絶えず注意をする必要のある人もいます。他の方が参考にした場合に役にたつこともあると思いますので、私が普段、音に関して方針としているものを少し書いておきます。きれいな音よりも、通じる音を優先した簡略な方針です。
まずは「ア」系列。
今日、注意申し上げた ae 音ですが、これは「子音+a+子音」の形でよく現れます。発音の本では、口の両端を横に、顎をさげるなどと解説しています。私は、「口の両端を斜め上に吊り上げる」と生徒さんたちに言っています。「両端を横に、顎をさげる」という言い方だと二段階に意識されてしまいがちですが、「口の両端を斜め上に吊り上げる」という言い方だと一つだけのことをやればよく、これで十分にae音が出ます。多少金属音ぎみの音。
map, scratch など。
ear, ir, ur の形で単語の中に含まれる「ア」系列の音は、「口を狭くし、喉から声を出す」。発音記号では逆eにr音の組み合わせ。口を狭くしてあるので、「こもった」感じの音になる。
early, first, thursday など。
arの形で、単語の中に含まれる「ア」系列の音は、上の歯と下の歯を離す(3~4センチ)。(赤ん坊が上手に出す音)
car, start など
以上は、アクセントがこれらの音にある場合です。
逆eと逆vの発音記号は区別しない。これは鵜田さんという方の発音の教え方に大きく影響を受けた方針です。
単語の前半にアクセントがある場合では、末尾近くにある母音はおざなりでよい。
子音はなるべく省略せず発音する。ただし、前置詞などに含まれる子音などは、舌や歯の位置だけ確保して、実際には発音されない「気配の音」にする。(弱いところは弱くする)(ただし、なるべく本来の舌、歯の位置を確保しようとする)
lの次にrが来る場合、舌の位置が極端に遠いので、l本来の位置(上の歯の裏側に舌の先をつける)を確保しがたい。もちろん、その位置を確保できるなら確保するのがいいが、lを発音しようとして、舌の先が歯の裏側の方に向かう途中で、r音に移ることはかまわない。
already , all right など。
同じ音が連続する場合、後ろの音が優先される。
同じ音が連続する場合、前の音は、後ろの音を発音するために歯や舌の位置を確保するためだけの黙音となる。
want to での黙音を■で表すと、wan■to となる。■の時、舌は歯の裏側にあるが音は出ない。(これも気配の音)
違う音だが、舌や歯の位置が同じ音の場合も、前の音は後ろの音を発音するための準備に使われ、黙音化する。(fとv。あるいはt、d、l、n)
don't let → don'■let
違う音だが、舌の位置がきわめて近い場合、前の音を黙音化するのに、後ろの音の位置で黙音化してよい。
eat the → t のときに歯と歯の間に舌を入れ、音を出さず、続けて the を発音 → ea■the
ひとまず思いつくことは以上のようなものです。大友さんは、これらのほとんどをすでにクリアされていますが、ときどき子音を飛ばしてしまうのが気になる時があります。気配の音でいいですから、ほんの短く舌や歯の本来の位置に置こうとする練習をなさってくださるようお願いします。
私の音の欠点は、逆にぐっと弱く言うべきところ、気配の音に変えるべきところを、発音がわかるほどに音に出すことかと自覚しています。
将来、「スピード」をテキストとして採用する生徒さんが現れたときは、大友さんにその方の面倒を見ていただこうと考えていますが、ひとまず以上に書いた方針を踏まえて練習していただき、将来、これらの注意の仕方を使ってみていただきたいと思っています。
もし、それはおかしいんじゃないのかというような点がありましたらご指摘ください。かなり、自分なりに工夫して作ってきた注意の仕方なのですが、ご批判があれば耳を傾けてみたいと考えています。
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From: 根石吉久
To: Bさん
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お会いしたこともないのですが、英語の練習だけの印象では、とてもおとなしい方だと思いました。英語の練習がとてもおとなしいと感じています。おとなしすぎるかもしれません。
おとなしい練習は、練習としては不利です。おとなしい方は好きですが、練習としてはおとなしいままでいてもらうと不利が続きます。「乱暴に」練習せよと電話で申しましたが、正しくは、「激しく」練習せよ、です。
第一回目のテスト、不合格になってしまって残念です。
30分のレッスンで、私が一回言った文を同じ調子で五回繰り返していただいていますが、これは最低ラインの質を確保していただくためです。このことは、前回も書いたような気がします。
字を見て五回繰り返せるレベルと、テストに合格するレベルには、かなりの開きがあります。
レッスンによって、五回繰り返せるレベルが確保できたら、テストに合格するレベルまでは自分で持ち込んで下さい。その練習をするための準備が、「電話でレッスン」によって行われると考えて下さい。
逆に言うと、「電話でレッスン」で終わらせた範囲は、自分で激しい練習に持ち込むことのできる文になっているはずだということです。
「電話でレッスン」はペース・メーカーの役目を果たします。その後の自分一人で行う練習が、本当の実力を作ります。
次回こそは合格するよう期待しています。
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From: 根石吉久
To: Bさん (2000年9月3日)
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練習している途中で、頭の中に字としての単語が浮かぶという問題ですが、私にも覚えがあります。
これは、「音づくり」の過程で、「加速」することで解決されると思います。あるいは、それでしか解決されないかもしれません。
小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」でくどく言ったことは、単語にせよ、熟語にせよ、そのそれぞれのイメージをはっきり作れということでした。単語それぞれについてのイメージがはっきりしていないので、イメージが動くべき時に、字として頭に浮かんでしまうのではないかと考えています。
1.おとなしい音でテープのイントネーションの通りに音をつなげる。(なめらかさを作る)
2.ひとつながりの音をとぎらせないように、細心の注意を払って、徐々に強くはっきりさせていく。(なるべく発音記号通りに)
3.音がしっかりしたと思ったら、思い切り強くはっきりと言い続け、スピードをあげていく。
4.強くはっきりと口が動く状態で、最高速度を出す。
以上の1~4の過程に「加速」ということは含まれていますが、「イメージ化」については、言及されていません。
本当は、音の動き(口の動き)とイメージの動きが同時であるのがいいのですが、なかなか最初はそうはできません。最終的には同時化されなければなりませんが、練習途中で「音」と「イメージ」がどちらが優先されるべきかということになると、私は「音」が優先されるべきだと考えています。
それぞれの実力によって、その時々に作れる音の質は違いますが、それでも自分にとってベストな音というものは、どの実力の段階にある人にも必ずあるはずです。そのベストの音を確保することが先決問題です。
ベストの音を作る場合に、めざすべき質は、より強く、より正確に、よりなめらかに、ということです。まず、ベストの音の確保ということを解決します。
それを解決した後で、文庫本で書いた「電圧装置」を使った練習に入って下さい。これによって使われている単語、熟語、用法などをみなイメージ化します。
これができたら、再び「音」に戻り、再度激しく口を動かします。イメージを自分の中で動かします。なるべく口の動き(音の動き)とイメージの動きが同時になるようにします。
1. 意味の欠如して(いるかもしれない)音づくり
2. 「電圧装置」による、単語等のイメージ化
3. イメージを音の動きに同致させる
この1~3の過程をすべてていねいにやることで、頭の中に動くものが字ではなくイメージになると思います。
以上、昨日書いたものの補足です。